第4部です。

全国制覇を目標に、広大附属福山高校に入部した。
さすがに高校はそこまで弱くはなかったが、
中学野球を終えてすぐに高校の練習に参加させてもらっていたので、
1年の夏にはエースナンバーをもらえた。
勝ち星もすぐにあげることができた。
しかし、軟式とはいえ、上に進むチームはめちゃくちゃ強かった。
かの有名な広陵高校とかにも軟式はあって、
中学でブイブイ言わせていたようなやつらが何人もいた。
そのような強豪とたたかうためには、まだまだ実力不足だった。
この差を埋めるべく、ひたすら走り、投げた。
家に帰ってからも練習しまくった。ひとりで朝練やってたこともあった。
おれひとりだけではなく、チーム全体の力も上げなければならない。
1年生のころは、後輩のくせにそんなにえらそうなことは言えず、
とにかく自分の腕を磨くこと、そして練習でみんなに見せ付けることに専念した。
そうすることで、自然とみんながモチベーションを上げてくれることを信じて。

学年が上がり、キャプテンを任された。
監督はいそがしくてあまり練習に顔を出せず、ノックも自分でやったし、
スタメンも自分で決めてたし、監督兼任のような感じだった。
もともときつく言うことが苦手な人間なので、
どうやってみんなを引っ張っていっていいのかわからなかった。
苦手なりに口うるさくいったつもりではあるが。
あとは今までどおりひたすら成長を見せつけた。
その結果、みんなだんだんついてきてくれるようになり、
勝てるチームになってきた。
そうなると好循環で、また勝ちたくなりがんばる。
そして3年春、その夏全国制覇することになる広陵高校に惜しくも敗れたが、
県準優勝という結果を残した。
練習試合では、夏全国ベスト4のチームに勝つなど、
かなり強いチームに成長した。
みんなの努力の成果だと思う。
うちの高校は、基本的に3年春で受験に専念するために部活を引退する。
でも、おれはどうしてもやれるとこまでやりたくて、
目標を達成したくて、最後までやることにした。

そして、最後の夏。
全国制覇を胸にのぞんだ夏は、あっけなく終わった。
3年が抜けた穴は大きく、チームの甘かったところがおもしろいように出てしまい、
あっさり負けてしまった。

悔しくて悔しくて、絶対このままで野球終われないと思った。
大学ではサークルでのんびりやろうかと思っていたが、
その考えは一気に消えた。
大学こそは完全燃焼したいと思った。
そして東大野球部を目指すことにした。

第4部 おわり
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